重ね重ねとは「 同じようなことが繰り返される様子」「 念入りに相手に伝えようとする様子」という意味です。 読み方は「かさねがさね」です。 特にフォーマルな手紙やビジネスシーンにおいて、お礼やお詫びを伝える文章で使われることが多いです。 「重ね重ね厚くお礼申し上げます」「重ね重ねお詫びを申し上げます」などのように使うことで、自分の気持ちを強調して相手に伝える役割を持つ言葉です。 これだけ見ると上記二つ目の意味でのみ使われているように見えますが、一つ目の意味も含めた使い方をすることもあります。 それは、謝るべきことやお礼を言うべきことが複数回続けてあった場合です。 たとえば企業の不祥事が連続して起きた、公開したコンテンツが売り上げの記録を複数回更新したなどです。 一度謝罪やお礼をした事柄について、もう一度謝罪やお礼をするという場合、上記意味の両方を兼ねた使い方になるのです。 ただし、いくらフォーマルな場といえども、葬式や結婚式など「複数あるのはよくない」場面で使うのは縁起が悪いとされています。 いわゆる「忌み言葉」の一つなので、覚えておきましょう。
次の「お心遣い」「お気遣い」の違い 「お心遣い」の意味 「心遣い」の意味は「気を配ること」「心配り」「配慮」です。 また、「ご祝儀」「心づけ」といった意味もあります。 相手が心を配ってくれたことを、丁寧に表現したものが「お心遣い」です。 相手の思いやりを感じた時に使用するのが良いでしょう。 「お気遣い」の意味 「気遣い」の意味は「あれこれ気をつかうこと」という意味です。 また、「よくないことが起こる恐れ、懸念」という意味も持ちます。 「お気遣い」では、前者の意味となり、相手が気をつかってくれたことに対する丁寧な表現ということです。 「お心遣い」「お気遣い」の例文 それでは、「お心遣い」「お気遣い」が実際に使われる際の例文をみていきましょう。 「お心遣い」の例文 「お心遣い」を実際に使う場合の例文を紹介します。 この度は弊社の移転に際しまして素敵な品をお送りいただき、 お心遣いに感謝申し上げます。 先日はあたたかな お心遣いをいただきまして、ありがとうございました。 「お気遣い」の例文 「お気遣い」の使い方の例を紹介します。 「お心遣い」よりは口頭で使う機会が多いかもしれません。 (どこかに招かれた際など)どうぞ、 お気遣いなく。 常日頃から お気遣いいただき、感謝申し上げます。 ビジネスシーンでの注意点と例文 「お心遣い」「お気遣い」はビジネスシーンでも使われることがありますが、場合によっては注意が必要です。 上司や目上の人にも使ってOK 「お心遣い」「お気遣い」は取引先や上司に対して使用しても大丈夫です。 「お心遣い」は普段以上の思いやりや心配りを受けた時、または贈答品や心付け、ご祝儀などの金品を貰った時に使用します。 「気遣い」は気を配ってもらった時、神経を使ってもらった時に使用する場合が多いです。 報告書などのビジネス文書ではNG 手紙やビジネスメールでは「心遣い」「気遣い」を使用できますが、注意すべきは報告書やレポートなどの場合です。 こういった実務的な文書の場合には、訓読みを使う「和語」は原則、不適切とされています。 したがって「こころづかい」「きづかい」という訓読みであるこれらの単語は使用しない方がよいでしょう。 もし同様の表現をしたい場合は、「配慮」という音読みの単語であれば使用できます。 ビジネスメールの例文 ここからは、ビジネスメールで使える例文を見ていきましょう。 例:お心遣いをいただきありがとうございます。 一番オーソドックスな表現です。 相手に特別な心配りをしてもらった時、お礼文として送ると好印象です。 例:お心遣いに痛み入ります。 上述のものより、さらに丁寧な表現になります。 「痛み入る」とは「申し訳ない・恐れ入る」などの意味です。 使用シーンとしては、相当な金品をいただいたり、とても目上の人に心を配ってもらった時などが想定されます。 かなり低姿勢な様子が伝わる表現です。 例:お気遣いくださいましてありがとうございます。 先方が気を配った対応をしてくれた時、神経を使ってもらったと感じた時に使用するものです。 一言添えるだけでも丁寧な印象を与えることができます。 「お心遣い」「お気遣い」に似た言葉 「お心遣い」「お気遣い」の意味と使い方を解説してきましたが、類似の言葉もいくつかあります。 「お心遣い」「お気遣い」がふさわしくないと感じた場合などに覚えておくと便利です。 「ご配慮」の意味 類似の表現に「ご配慮」があります。 こちらも「心遣い」「気遣い」と同様、「心を配ること」「気をつかうこと」という意味です。 訓読みの「心遣い」「気遣い」とは異なり、音読みの表現なのでビジネス文書でも使用することができます。 また、少しかたい表現になるのでビジネス文書でなくとも相手にかしこまった印象を与えたい時に使用すると効果的です。 逆に、「心遣い」「気遣い」を使うとやさしい印象になります。 ただし、使い分けで悩んだ際には「ご配慮」を使用するとよいでしょう。 「ご配慮」の例文 「ご配慮」の使い方を紹介します。 「ご配慮」は目上の人はもちろん、同じ立場の人にも使える汎用性の高い言葉です。 このたびはさまざまに ご配慮いただき、ありがとうございます。 格別の ご配慮を賜り、恐縮に存じます。 まとめ 「心遣い」「気遣い」は相手に感謝を伝える際に有効な表現です。 しかし場合によっては使用できないこともあります。 ビジネスシーンでは思いやりや感謝をしっかり伝える場面と、ビジネス文書などの実務的な場面を混同しないよう注意しましょう。
次のビジネスメールなどには色々な決まりがありますが、今回ご紹介するのは「重ねてお礼申し上げます」の使い方です。 この言葉、どんな時にどう使うのが正しいのか、改めて使い方を聞かれると不安な方もいるのではないでしょうか。 とても丁寧な言い回しになりますので、さらっと使えるようになるとあなたの好感度もアップすること間違いなしです。 「重ねてお礼申し上げます」を使うべきシーンや誰に対して使うのかなど、文例とともにご紹介します。 ビジネスメールなどで、スマートに使えるようになりましょう! 「重ねてお礼申し上げます」はどんな時に使う言葉か 重ねてお礼申し上げますなんて使ったことがない!という人もいるかもしれません。 どんな時に使う言葉なのかを詳しく解説します。 とても丁寧に、再度お礼をいう言葉 言葉の雰囲気からもわかると思いますが、重ねてお礼をしているので、とても丁寧な言葉です。 「重ねて」というのは、「再度」お礼を言うということです。 例えば、「本日はこのような賞をいただき、ありがとうございます」と冒頭で挨拶し、最後にもう一度「支えてくださった方々にも重ねてお礼申し上げます」などですね。 挨拶の中で感謝したいことがたくさんあった時に使うことが多いです。 あらゆる場面で使える言葉 深い感謝の気持ちを伝える言葉ですから、さまざまなシーンで使えるのも特徴の一つですね。 取引先の相手に対して• 仕事を辞めるとき• 病院を退院するとき• 子どもの卒園、卒業のとき• これまでお世話になった人たちに ビジネスシーンだけでなく、プライベートでも使える言葉です。 円滑な人間関係のためにも、さらっと使えるようにしておくといいですね。 上司、先輩にも使える言葉 とても丁寧な言葉なので、基本的には同僚や友達にはあまり使いませんが、社内でも先輩や上司など目上の人には使える言葉です。 関係性としては、普段から敬語を使う相手と覚えておけば良いと思います。 仕事で助けてもらった時• ごちそうになったり、話を聞いてもらったりとお世話になった時 など、とても感謝したい!ということがあれば、是非使ってください。 文末、最後に使う言葉 「重ねて」と言っている以上、最初に一度お礼をしているのです。 ですから、文の最初で使うのは間違い。 最初で使ってしまったら重ねていることになりません。 基本的には文章の締めの言葉として使うと覚えておいてください。 「重ねてお礼申し上げます」の具体的な使い方と文例 では具体的な使い方を相手別に、文例とともにご紹介します。 取引先に対して 取引先の方とは円滑な人間関係を築きたいものです。 何かとお世話になることが多いと思うので、さらっと伝えられるといいですね。 このたびは退職に際して心のこもったお品をいただきありがとうございました。 とても楽しい3年間でした。 在職中は大変お世話になりました。 重ねてお礼申し上げます。 先日はお忙しい中時間を割いていただきましたこと、誠にありがとうございました。 とても有意義な時間を過ごせたことを重ねてお礼申し上げます。 ちょっとしたお礼のメールでもこんな風にスマートに使えるようになるといいですね。 重ねてお礼申し上げますの言い換え例。 他の言い方も覚えておこう 深い感謝の気持ちを表す言葉は他にもあるので、少しだけご紹介しますね。 重ね重ねありがとうございます。 深く感謝申し上げます。 深謝申し上げます。 拝謝申し上げます。 お礼の申し上げようもございません。 お礼の言葉もございません。 この中で最上級のお礼の言葉は、「お礼の申し上げようもございません/お礼の言葉もございません」です。 感謝の気持ちが強すぎて、お礼さえいえないほどです、という意味です。 覚えておくと便利です。 重ねてお礼申し上げますの使い方をマスター! 日本にはたくさんのお礼の言葉がありますが、ちょっとあらたまった言葉だと、普段使っていないとさらっと出てきません。 少し目上の人にはこのような丁寧な言葉を違和感なく使えるよう、普段からちょっと意識したいですね。 文例もご紹介したので、今度お礼を言う時には是非使ってみてください。
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